第89話の夜景は、ユイのlaptopで流れ続けていた。
テレビだけが、同じ一枚で止まっている。
live programの残りは、七十秒。
イトは壁から伸びる青いfiber lineをつかんだ。
入口のcapacity meterは、まだ大きく空いている。
「テレビへ速い回線を全部渡せば、追いつく」
イトはrouterの分配leverを、TV 100%へ倒した。
laptopへ向かうcyan streamが細くなる。
二秒後、laptopの映像まで止まった。
テレビは戻らない。
external access capacity available
laptop before allocation playing
television before stalled
laptop after TV 100% stalled
television after stalled
動いていた一台まで止めて、止まっていた一台は直せなかった。
一本の「光回線」を、六つに分ける
同じlive segmentが家へ入ってからscreenへ出るまでには、いくつかの境界がある。
service / provider network
-> fiber access link
-> ONU
-> router WAN / LAN
-> wired Ethernet or Wi-Fi
-> device / player render
fiber accessは、屋外から建物の入口まで光signalを運ぶ区間だ。
ONUは、fiber側のoptical signalと、home network equipmentが扱うsignalの橋渡しをする。
routerは、外側のnetworkと家の内側を分け、複数deviceへpacketの道を選ぶ。
Wi-Fiは、routerやaccess pointとdeviceの間にあるwireless last hopだ。
Wi-Fi機能とrouter機能、ONU機能が一つのhome gatewayへまとまる構成もある。
別々の箱になる構成もある。
箱の数ではなく、役割の境界で見る。
「光回線がある」を「家の中の全deviceが同じ状態」にしない。
ユイ
laptopがさっきまで動いていたなら、同じfiberとONUまでは届いていたはずです
マコト
TV 100%にしても戻らない。量を増やす前に、分かれた後を見よう
イト
ぼくは青い線を一本の原因にして、正常なbranchまで絞ってた
Picoは機器へ触れない。
fiber入口、ONU出口、routerの二つのbranchを順に照らした。
同じsegmentを、境界ごとに追う
イトはTV 100%のleverを中央へ戻した。
laptopが再開する。
次に、同じlive segment s-620のreceiptを各境界で比べた。
source playlist lists s-620 1
ONU ingress receives s-620 1
router WAN receives s-620 1
laptop wired branch receives 1
television Wi-Fi receives 0
providerからrouter WANまで、s-620は一度届いている。
laptopのwired branchにも出ている。
TV側だけが受け取れていない。
この観測だけで、Wi-Fi電波、TVのwireless adapter、device softwareのどれか一つへ確定はできない。
ただし、全体のfiber capacityを増やす前に、routerより後ろを比較する理由はできた。
残り50秒の三択
live programは残り五十秒になった。
いまから外側を全部restartすれば、動いているlaptopも止まる。
光fiber connectorはlab fixture外で、抜き差ししない。
TVの最後のbranchだけを比較し、結果が出なければlaptopを残してTV復旧を諦める。
イトは三枚のroute cardを置いた。
イト
A。外側のfiber boostを上げ、TVへもっとcapacityを寄せる
イト
B。ONUからTVへ直接つなぎ、routerの境界を無断で飛ばす
イト
C。healthyなfiber、ONU、routerを残し、same segmentだけをknown-good wired branchでTVへ試す
Aは、routerまで届いたsegmentをTVのlast hopへ届ける証明にならない。
Bは、routerが持つnetwork境界や通常構成を、原因確認のために消している。
Cなら、serviceもsegmentもdeviceも同じまま、last hopだけを変えられる。
成功してもWi-Fiの原因が全部分かるわけではない。
失敗したら、device / player側へ絞れる。
イトがfiber boostを閉じ、TVだけのtest railを開いた
イトは左手で、amberのfiber-boost funnelを閉じた。
隣のONU-direct bypassにもlockを掛ける。
右手で、routerからTVへ伸びるone cyan diagnostic railを開いた。

diagnostic railはrouter LANからTVへ届くtemporary wired pathだ。
laptopのbranchは、そのままにする。
PicoはONUのgreen exitとTV Wi-Fiのdark gapを分けて照らし、railへ触れない。
イトは次のsegment s-621を待った。
router WAN receives s-621 1
laptop wired receives s-621 1
TV Wi-Fi receives s-621 0
TV temporary wired receives 1
TV first new frame renders 1
テレビの夜景が動いた。
fiber planもlive serviceも変えていない。
同じrouterからTVまでのlast hopを変えただけだ。
このfixtureでは、止まっていた範囲をTV Wi-Fi branchへ絞れた。
よくある誤解:Wi-Fiは空中の光回線ではない
イトはtemporary wired railを残したまま、TVのWi-Fi pathを見た。
wireless access pointは、金属の棚のいちばん奥に置かれている。
TVとの間には、厚い展示panelが二枚ある。
signal iconは三本あるが、短いtest packetを十回送ると三回欠けた。
TV Wi-Fi signal icon 3 bars
test packets sent 10
test packets received 7
gaps 3
iconが見えることと、動画segmentが途切れず届くことは同じではない。
Wi-Fiの状態は、距離、壁や家具、置き場所、周囲のradio use、device側の条件などで変わり得る。
このfixtureでは、access pointを棚の外側へ移し、同じ十packetを再試験する。
test packets sent 10
test packets received 10
TV Wi-Fi segment received 1
TV next frame rendered 1
temporary wired railを閉じても、TVは再生を続けた。
位置変更で直った一回を、すべてのWi-Fi問題の原因へ広げない。
再現しなければdevice software、wireless adapter、router branch、別のinterference条件へ進む。
速さ、遅れ、欠けを一つのmeterにしない
入口のcapacity meterは、同時に運べるdata量の目安を示す。
requestを送って返事が始まるまでの時間はlatencyとして別に見る。
途中でpacketやsegmentが欠けるなら、loss / gapとして数える。
高いcapacityがあっても、TVのlast hopで必要なdataが欠ければvideoは止まり得る。
latencyが小さくても、継続して運べる量が足りなければ高画質segmentの取得に間に合わない場合がある。
capacity how much can move over time
latency how long a response takes
loss what failed to arrive
一つのspeed testだけで、provider、Wi-Fi、device、serviceの全状態を確定しない。
同じ時刻、同じtarget、同じsegmentで、どの境界まで届いたかを比べる。
直ったけれど、ライブの28秒は戻らない
TVの再生が安定したとき、live programは残り二十二秒だった。
TVは最初の二十八秒を見られなかった。
laptopも、イトがcapacityを全振りした二秒だけ止まった。
TV recovered 1
laptop kept after decision 1
TV content missed 28 seconds
laptop avoidable stall 2 seconds
external fiber changed 0
空からの夜景が、最後にゆっくり遠ざかる。
三人はendingまで見られた。
しかし、見逃した二十八秒は成功の中へ戻ってこない。
マコト
光回線を強くしたから直ったんじゃない。どこまで届いたかを残して比べたから絞れた
イト
一台だけ止まったとき、家中の正常な道を先に落とさない
ユイ
TVは戻りました。でも、最初の二十八秒は見られないままです
全台か、一台かを最初の分岐にする
全deviceが同時に外へ出られないなら、service、access link、ONU、routerのcommon pathを確認する理由が強くなる。
一台だけなら、他deviceと共有するところまでgreenかを先に見る。
同じserviceを別deviceで試す。
同じdeviceをknown-good wired / Wi-Fi branchで比べる。
機器のindicator、接続、設定を確認し、対応範囲外のfiber connectorを無理に扱わない。
common pathまで失敗しているなら、そこで止めてservice情報やsupportへ進む。
正常なbranchがあるなら、それを残してfailed branchだけを狭くする。
routerに、二枚の住所札が届いた
live programが終わると、routerのtrace drawerが開いた。
同じ次のservice名に、二枚のaddress cardが入っている。
短いdot区切りのcard。
長いcolon区切りのcard。
address candidate IPv4 ready
address candidate IPv6 ready
selected path unset
イトは、長いcardをつかんだ。
「新しい方だけ通せば、今度こそ全部速い」
さっき閉じたはずのall-to-one funnelが、address drawerの下でまた開きかける。
ユイは短いcardを捨てず、二枚を同じ高さへ戻した。
新しいaddress formatと、今回うまく届くrouteは同じ判断ではない。
イトは二枚を持ったまま、どちらもまだ選ばなかった。
次回、ピコルート第91話。
イトは、新しいIPv6だけを残せば速くなる?|二つの住所と到達経路

