テレビのアニメはどこから来る? / 第71話

第71話:イトは、明るいランプを一つ消した|0と1はどちらが正しい?

ピコルート第71話。0は欠け、1は正解だと思ったイト。しかし青い絵を戻すには、明るいランプを一つ消す必要があった。bit、並び、読む規則を一回の修正でほどきます。

ビット0と1データ情報単位10分更新

第70話の見学車が出たあと、イトは青い絵のdata tileを第71話の作業台へ置いた。

透明なtileの中では、八つのlampが二つの状態を作っている。

bright | dark | bright | bright | bright | bright | dark | dark

上のscreenに現れたのは、さっきの青い絵ではなかった。

輪郭が崩れた、orangeの四角だ。

イトは、暗いlampへ指を置いた。

「消えてるところを全部点ければ、dataが戻るかも」

0は欠けている。

1は入っている。

そんなふうに見えた。

32枚へ写る前に

作業台の奥で、copy gateが回り始めた。

26秒後、このbit rowを次の見学用tile 32枚へ複製する。

間違ったまま通せば、orangeの四角が32枚になる。

全部のlampを点けて別の並びにすれば、その並びが32枚になる。

screenだけ青く塗っても、tileの中身は変わらない。

ユイは、複製前の二つの記録を固定した。

expected    1 0 1 1 0 1 0 0
observed    1 0 1 1 1 1 0 0
decoder     palette-v1

イト

暗いlampは三つある。でも違うのは一つだけだ

ユイ

暗いか明るいかと、正しいか間違いかを分けてください

マコト

まず、この並びを何として読む約束なのかも外さないようにしよう

残り21秒。

ピコは修正switchへ触れなかった。

作業台の上へ、三つの保護枠だけを出した。

三つの直し方

A:暗いlampを全部、明るくする

0を欠けと決め、すべて1へ変える。見た目は明るくなるが、expected rowとはさらに離れる。

1 1 1 1 1 1 1 1

B:screenの四角だけ、青く描き直す

目の前の絵は戻せる。だが、wrong bit rowがcopy gateを通り、次に読むとまた違う結果になる。

C:decoderを固定し、同じpositionだけを比べる

expectedとobservedを左から一つずつ重ね、違うpositionだけを、expectedの二状態へ戻す。

残り16秒。

イトはAのall-on coverを閉じた。

Bのpaint layerも外した。

「C。0を消さない。違う一箇所だけを戻す」

イトは自分の手で、二本のrowを左端から重ね始めた。

Bitは、0か1のbinary digit

一つのpositionだけを見る。

そこが持てる値は、0または1。

このbinary digitを bit と呼ぶ。

one bit -> 0 or 1

このlabでは、二つの状態をlampのdark / brightで見えるようにしている。

けれど、computerの中に小さな数字札や同じlampが必ず入っている、という意味ではない。

実際の機器は、その設計で区別できる二状態を使い、こちらが0と1として扱う。

大事なのは、0が空白や故障を意味しないことだ。

1も、正解や成功を意味しない。

どちらも、bitが取れる正当な値だ。

並びには、順番がある

一つのbitだけなら、候補は二つ。

二つを順に並べれば、00、01、10、11の四通り。

三つなら八通り。

ただし、数が増えることより先に守るものがある。

何番目が0で、何番目が1か。

bit stringは、0と1のただの山ではなく、順番を持つ並びだ。

イトはposition markerを左から送った。

position    1 2 3 4 5 6 7 8
expected    1 0 1 1 0 1 0 0
observed    1 0 1 1 1 1 0 0
match       = = = = x = = =

違うのは、左から5番目だけ。

そしてexpectedは0、observedは1だった。

青い絵を戻すには、暗いlampを点けるのではない。

明るいlampを一つ、消す。

イトが1を0へ戻した

残り9秒。

イトは、5番目のbright lampへ指を置いた。

all-on switchには触れない。

screenのpaint toolにも戻らない。

自分の手で、5番目だけを1から0へ切り替えた。

イトがexpectedとobservedの八つのランプ列を重ね、ほかの暗いランプを保ったまま、違っていた五番目の明るいランプだけを自分で消している
0を欠けとして全部点けず、同じ読む規則の下で違っていた一つのbitだけを1から0へ戻す。

Picoは、5番目の二本のcolumnへ細いcyanの輪を置いただけだった。

選び、比較し、switchを切り替えたのはイトだ。

rowが一致する。

expected             10110100
observed after fix   10110100
changed positions    1
extra flips          0
screen repaint       0

screenのorange squareがほどけ、青い絵へ戻った。

copy gateは、correct rowだけを32枚へ複製した。

copied tiles         32
blue result          32
orange result         0

同じ並びでも、読む規則を外さない

copy gateが止まると、イトは10110100を別の観測窓へ移した。

さっきのpalette-v1では、青い絵を選ぶためのpatternとして読んだ。

別のunsigned-number-v1へ入れると、同じ八つのbitは数の180として読まれた。

並びが勝手に絵や数へ変身したのではない。

同じbit stringを、どの位置関係と規則で解釈するかが違う。

この二つは、説明用のclosed fixtureだ。実際の画像、文字、音には、それぞれ形式やencodingの規則があり、八つのbitだけで作品全部を表せるわけではない。

ユイ

0と1だけを見ず、expected、position、decoderを一緒に残せました

マコト

1を増やしたから直ったんじゃない。正しい場所を正しい二状態へ戻したんだ

イト

0は欠け、1は正解じゃない。bitは二状態のどちらか。意味は並びと読む規則で決まる

八つのlampが、一つの箱へ沈んだ

32枚のcopyが棚へ移ると、作業台に元の八つだけが残った。

lampの間から仕切りが上がる。

一つずつ離れていたbitが、八つのslotを持つ透明な箱へ収まった。

[1][0][1][1][0][1][0][0]

箱の横に、まだ伏せられたname plateがある。

イトは開こうとして、手を止めた。

「八つを一つにするのは、数えやすいからだけ?」

箱は答えず、青い絵の一片と180の札を同時に映した。

同じ八つが、次はfileの大きさや文字の入口にもなるらしい。

イトは、一つも足さず、一つも消さず、八つの並びごと箱を持ち上げた。

次回、ピコルート第72話。

8bitの箱は、なぜbyteと呼ばれる?

この物語を、解説で深める

第71話で生まれた疑問を、解説記事で少し深く見ていきます。物語で感じた不思議さを残したまま、言葉と仕組みを順番に整理しましょう。

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