仕組みを知る

レイテンシとは?通信速度・pingとの違いと片道・往復の遅延

レイテンシはデータが届くまでなどにかかる遅延時間です。片道と往復時間RTT、ping、Mbpsの違いを分け、動画・通話・ゲームでの反応の遅れを初心者向けに解説します。

レイテンシとは?通信速度・pingとの違いと片道・往復の遅延

30秒でわかる答え

レイテンシは、データが届くまでなどにかかる遅延時間です。片道と往復を分けて測り、往復時間はRTTと呼びます。Mbpsのような1秒あたりに運べる量とは別の指標です。

TERM PRIMER

先に知っておく言葉

レイテンシ
データが届くまでなどにかかる遅延時間です。片道・往復など、測る区間を分けて考えます。
ping
通信相手までどれくらい速く返事が来るかを調べるための確認方法です。
Mbps
1秒間にどれくらいのデータを送れるかを表す通信速度の単位です。
パケット
大きなデータをインターネットで運びやすくするために分けた小さなかたまりです。
サーバー
データを保存したり、ほかの端末に届けたりする役割を持つコンピューターです。

自分の操作を時間軸にしてみよう

このワークでは、遅延のうち往復の待ち時間を考えます。ボタンを押してから反応が返るまでを一本の時間軸にし、「送れる量」ではなく「待つ時間」を測る場所に印を付けてください。

レイテンシとは、通信のお願いを出してから______が戻るまでの遅れです。
Mbpsは送れる______、レイテンシは返るまでの______に近い言葉です。
ゲームや通話では、レイテンシが大きいと______が遅れて感じられます。

答えの例:

  • レイテンシとは、通信のお願いを出してから反応が戻るまでの遅れです。
  • Mbpsは送れる量、レイテンシは返るまでの時間に近い言葉です。
  • ゲームや通話では、レイテンシが大きいと反応が遅れて感じられます。

イト

小箱が少し遅れて届いたけど、この遅れをレイテンシって呼ぶの?

ピコ

近いね。通信の遅れを表す言葉だよ。この時計では、お願いを出して返事が戻るまでを見よう

ユイ

Mbpsとは別のものとして分けたいですね

Webページを開く、オンラインゲームで操作する、通話で相手の声を聞く。こうした場面では、データがどれだけたくさん通れるかだけでなく、反応がどれくらい早く返るかも大事になります。レイテンシは通信の遅延時間を表す言葉で、片道を測る場合と往復を測る場合があります。

ここからは、第29話「レイテンシって何が遅れているの?」の往復時計に合わせて、レイテンシ、ping、Mbpsの違いや、画面のむこう側で起きていることを順に見比べます。

レイテンシの片道時間と往復時間RTTを分ける

相手へ届くまでなら片道、相手からの返事が戻るまでなら往復です。往復時間はRTTと呼びます。行きと帰りで時間が同じとは限らないため、RTTを半分にすれば正確な片道時間が分かる、とは決められません。

実際に測る入口は pingとは、速度との違いは Mbpsとは を並べると分かれます。

ラボのたとえでは、小さな合図を送って、向こう側から返事の光が戻るまでを時計で測ります。合図を出した瞬間から、返事が戻る瞬間までの待ち時間が長いほど、操作や会話が遅れて感じられます。

実際には、端末からルーター、回線、途中のネットワーク、サーバーまで信号が進み、返事が戻ってきます。その往復や処理にかかる時間が、体感の遅れとして現れることがあります。レイテンシは「たくさん送れる量」ではなく、「反応までの時間」に近い言葉です。

イトとピコが、合図の光が出て戻るまでを時計の輪で確認している
この図は往復時間RTTの例です。片道のレイテンシとは測る区間が異なります。

pingとレイテンシの役割分担

pingは、通信相手に小さな確認を送り、返事が戻るかや、その時間を調べるために使われることがある道具です。

レイテンシは遅れそのものの考え方、pingはその遅れを測るときに出てくることがある確認方法、と分けると読みやすくなります。速度測定アプリやゲームの画面で「ping 20ms」「ping 80ms」のような表示を見る場合、その数値は反応の待ち時間を考える手がかりになります。

ただし、pingの数値だけで通信のすべては決まりません。サーバーによって結果は変わりますし、アプリの処理、回線の混雑、Wi-Fiの状態も関わります。pingは便利な目安ですが、画面の体感を全部説明する一つの答えではありません。

レイテンシと通信速度Mbpsは何が違う?

レイテンシとMbpsは、どちらも通信の話で出てきますが、見ているものが違います。

用語見ているものたとえ
レイテンシデータが届くまでなどの遅延時間片道・往復など測る区間を決めた時計
ping反応時間を調べる確認方法や表示小さな呼びかけと返事
Mbps1秒あたりに送れるビットの量道を流れる荷物の量

Mbpsが大きい回線でも、レイテンシが大きいと操作の反応が遅く感じることがあります。反対に、レイテンシが小さくても、同時にたくさんのデータを送る力が足りなければ、大きな動画やファイルでは時間がかかる場合があります。

たとえでいうと、Mbpsは道路の幅や流せる荷物の量、レイテンシは信号を送って返事が戻るまでの反応時間です。どちらも大事ですが、同じ単位で比べるものではありません。

ユイとマコトとピコが、返事の速さと送れる荷物の量を別々の模型で比べている
レイテンシは反応までの時間、Mbpsは1秒あたりに送れるビットの量として分けて見ると整理しやすくなります。

マコト

太い道でも、返事が戻るまで遠ければ反応は遅く感じることがあるね

ユイ

量の話と時間の話を分けると、速度測定の数字が読みやすくなります

レイテンシが気になりやすい場面

レイテンシは、反応の速さが体感に直結する場面で気になりやすくなります。

場面レイテンシが大きいと起きやすいこと
オンラインゲーム操作してから画面に反映されるまで遅れて感じる
音声通話・ビデオ通話相手の返事が少し遅れ、会話の間がずれる
Web会議発言のタイミングが重なったり、待ちが出たりする
リモート操作クリックや入力の反応が遅く見える

動画視聴では、レイテンシよりも通信速度やバッファが気になる場面もあります。一方、ライブ配信や低遅延の配信では、今の映像がどれくらい遅れて届くかが大事になることがあります。

同じ「ネットが遅い」でも、ページの読み込みが遅いのか、操作の反応が遅いのか、映像が止まるのかで見る場所が変わります。レイテンシは、その中でも反応の遅れを切り分けるための言葉です。

レイテンシが増える流れ

レイテンシは、いくつもの場所で増えることがあります。

  • 端末からWi-Fiルーターまでの無線が不安定
  • 家の回線やプロバイダー側が混雑している
  • 通信相手のサーバーが遠い地域にある
  • 途中のネットワークで混雑や遠回りがある
  • サーバーやアプリ側の処理に時間がかかる
  • 端末そのものが重く、画面への反映が遅い

たとえでは、合図の光が長い道を進み、途中の分岐点や混雑を通って返ってくる状態です。実際には、物理的な距離、経路、機器、処理の時間が重なります。海を越える通信や遠い地域のサーバーでは、距離の影響も考えることがあります。インターネットと海底ケーブル では、海を越える物理的な道を見ます。

レイテンシを下げたいときも、原因は一つとは限りません。近いサーバーを選ぶ、Wi-Fi環境を見直す、混雑する時間帯を避ける、端末の負荷を下げるなど、状況ごとに確認する場所が変わります。

よくある疑問

Q1. レイテンシとは何ですか?

A. データが届くまでなどにかかる遅延時間です。片道と往復のどちらを測るかで値が変わり、往復時間はRTTと呼びます。

Q2. レイテンシとMbpsは同じですか?

A. 同じではありません。レイテンシは反応時間、Mbpsは1秒あたりに送れるビットの量を表します。

Q3. レイテンシが大きいと、どんな場面で気づきやすいですか?

A. オンラインゲーム、通話、Web会議、リモート操作など、反応の速さが大事な場面で気づきやすくなります。

LAB WHITEBOARD

自分の言葉で説明してみよう

「レイテンシが通信の反応時間を表す言葉であり、Mbpsやpingと分けて説明できるようになる。」を、いまの自分の言葉で一文にしてみてください。途中の説明でも大丈夫です。