仕組みを知る

パケットロスとは?損失率の計算と遅延・ジッターとの違い

パケットロスとは、通信中の小さなデータの一部が途中で失われる状態です。速度、ping、ジッターとの違いと、動画・通話・ゲームでの確認順を一つずつ確かめます。

パケットロスとは?損失率の計算と遅延・ジッターとの違い

30秒でわかる答え

パケットロスとは、通信中の小さなデータの一部が途中で失われ、相手に届かない状態です。通信速度が十分に見えても、荷物が欠けると通話の音飛び、ゲームのカクつき、動画の乱れにつながる場合があります。

パケットロスが疑われるときの確認順

まずは近い場所から順番に確認します。

  1. Wi-Fiの電波が弱くないか見る
  2. ルーターの近くで変わるか試す
  3. 有線接続や別回線で比較する
  4. 同じ時間帯に混雑していないか確認する
  5. 端末の再起動やアプリ更新を確認する
  6. pingやパケットロス測定で傾向を見る

同じ接続先へ複数回測り、有線とWi-Fiで差が出るかを見るところから始めます。

一回の測定だけで断定せず、時間帯や場所を変えて見るのが大切です。インターネットが遅い全体の切り分けは インターネットが遅い原因 がつながります。

測定値を見るときは、平均だけでなく「悪くなる瞬間」を探します。通話開始から数分後、電子レンジを使ったとき、家族が動画を見始めたときなど、症状が出る条件をメモすると、Wi-Fiの電波、宅内機器、回線混雑のどれに近いかを分けやすくなります。

「速いのに不安定」という疑問では、速度、遅延、ロス、ジッターを分けて確認します。第19話「データはどんな小さな荷物で届く?」のパケット配送路で、落とし物の見方を一つずつ確かめます。

パケットロスとは何が失われることか

インターネット上のデータは、小さな単位に分けられて運ばれます。この小さな単位をパケットと呼びます。パケットロスは、そのパケットの一部が途中で失われたり、期限までに届かなかったりする状態です。

たとえば100個送り、決めた確認時間までに97個届いた場合、この測定で損失と数えるのは3個です。損失率は 3÷100×100=3% になります。これは仮定の計算例で、実測値や「3%なら問題ない」という基準ではありません。

遅れて届くことと、届かないことは別です。ただし、測定では待つ時間の上限を決め、時間を過ぎた分を損失として数える場合があります。数字を比べるときは、測定相手、時間、対象の通信もそろえます。

パケットそのものを先に知るなら パケットとは が入口です。Webページ、動画、音声、ゲームの操作なども、画面のむこう側では小さな荷物として運ばれます。

たとえでは、配送路を走る小箱の一部が落ちてしまう状態です。実際には、混雑、無線の弱さ、機器の不調、経路上の問題などで起きることがあります。

パケットロスが起きる原因を配送路で考える

ピコルート・ラボのパケット配送路では、イトの通話音声が小箱になって流れています。ところが、途中の混雑したレーンでいくつかの小箱が届かず、相手には音が欠けて聞こえます。

イトとピコが、通信路の途中で一部のパケット小包が届かなくなる様子を見ている
パケットロスでは、通信の小さな荷物の一部が届かず、音飛びや映像の乱れにつながることがあります。

イト

速さメーターだけ見ていたら、落とし物には気づけないんだね

ピコ

そう。何個届かなかったか、どれくらい遅れたかも別の合図なんだ

パケットロスは、通信が完全に切れる前の不安定さとして現れることがあります。画面が一瞬止まる、音だけ飛ぶ、操作が戻される、といった症状はロスや遅延の揺れと一緒に見ると切り分けやすくなります。

動画・通話・ゲームに出る影響

パケットロスの影響は、使っているサービスによって見え方が変わります。

  • 動画: 画質が下がる、止まる、読み込みが増える
  • 通話: 音声が途切れる、映像が荒れる、相手の声が飛ぶ
  • ゲーム: 操作の反映が遅れる、ワープするように見える
  • ファイル送信: 再送が増えて時間がかかる

動画の止まり方は、回線だけでなく配信側、端末、Wi-Fi、ブラウザも関係します。詳しくは 動画が止まる原因 と合わせて見ると、ロスだけに決めつけずに確認できます。

パケットロスと通信速度・ping・ジッターの違い

通信トラブルでは、似た数字がいくつも出ます。

言葉見ていること
通信速度1秒あたりに送れるデータ量
ping相手に届いて返るまでの時間
ジッター遅延の揺れ幅
パケットロス届かなかったパケットの割合
イトとマコトとピコが、速度、応答時間、揺れ、届かない小包を別々のメーターで確認している
速度、ping、ジッター、パケットロスは、それぞれ違う状態を見ている数字です。

速度が高くても、pingが大きいと反応は遅く感じます。パケットロスが多いと、届くはずの情報が欠けます。pingとは を読むと、呼び鈴を鳴らして応答時間を見る感覚がつかめます。

イト

速度テストは悪くないのに、通話の声がぷつぷつ切れるんだ

ピコ

パケットロスが起きると、小さな荷物の一部が途中で届かないことがあるよ

マコト

速さだけでなく、届いたかどうかも確認する必要があるね

ミニワーク:症状を4つに分ける

次の症状を、速度、ping、ジッター、パケットロスのどれに近いか考えてみましょう。

  • 大きなファイルのアップロードに時間がかかる
  • ゲームの反応が常に遅い
  • 通話の音が時々欠ける
  • 映像が滑らかだったり急に乱れたりする

確認する指標の候補として、ファイル転送には速度、反応の遅さには往復時間、届く時間のばらつきにはジッター、届かないデータには損失率があります。ただし、音の欠けは端末や音声機器でも起きるため、症状と指標は一対一ではありません。pingに返事がなくても、相手がその確認通信に応答しない可能性があり、動画のパケットが同じ割合で失われたとは断定できません。

パケットロスの確認クイズ

Q1. パケットロスとは何ですか?

A. 通信中の小さなデータの一部が途中で失われ、届かない状態です。

Q2. 速度が速ければパケットロスは起きませんか?

A. 起きないとは限りません。無線状態、混雑、機器、経路などが関係します。

Q3. 通話の音飛びで最初に見る場所は?

A. Wi-Fiの電波、時間帯、別回線での比較、測定値を順番に確認します。

LAB WHITEBOARD

自分の言葉で説明してみよう

「パケットロスをデータの一部が届かない状態として理解し、速度・ping・ジッターとの違いを分けて確認できるようになる。」を、いまの自分の言葉で一文にしてみてください。途中の説明でも大丈夫です。