TERM PRIMER
先に知っておく言葉
データ使用量を確認するワーク
端末の設定画面には、データ使用量の内訳が出ます。1回だけ開いて、次の3行をメモしてみてください。
- 表示されている集計期間と、その合計は何GBか
- 使用量の多いアプリの上位3つは何か
- その3つのうち、自分で「使った」と自覚があるのはいくつか
3行目でズレが出た人ほど、この記事の続きが役に立ちます。数字は端末やアプリの集計方法によって少しずれることがあるため、正確な請求額ではなく傾向を見る道具として使います。
イト
ギガが減るって言うけどさ、何が減ってるの?水みたいに入ってるの?
ピコ
近いよ。ギガは量の名前。走った時間じゃなくて、飲んだ量で減るんだ
容量上限のあるプランで「ギガが減る」というときは、契約しているデータ量の残りを見ています。ギガバイトは、写真の容量やアプリの大きさに出てくる単位と同じ仲間です。画面を開いていた時間ではなく、データをやりとりした量に目を向けましょう。
量を表すGBと速さを表すMbpsの違いは、第30話「Mbpsは何を表している? 流量メーターを読もう」で先に絵として確かめられます。
ギガの正体は水筒の中身に近い
たとえでいうと、ギガは水筒の中身です。容量が最初に決まっていて、飲んだ分だけ減ります。1時間持ち歩いても、口をつけなければ減りません。逆に、走りながら一気に飲めば、短い時間でも大きく減ります。減り方を決めるのは、持っていた時間ではなく飲んだ量です。
ただし実際には、水筒の中に入っているのは水ではなくデータです。スマホがアプリやWebサイトから受け取った情報、こちらから送った写真やメッセージ、その両方が量として数えられます。行きも帰りも数えられる点は、水筒のたとえでは少しはみ出すところです。
ラボの棚に置いてある古い端末で試すと、この感覚がつかめます。画面をつけたまま何も操作しないと、残量はほとんど動きません。動画を数分再生すると、はっきり動きます。同じ「スマホを使っていた時間」でも、中身の減り方はまったく違います。
ギガが減る仕組みは通った量で決まる
減るのは、モバイル回線を使ってデータが通ったときです。逆にいえば、通信していない時間はほとんど減りません。減りやすい場面には共通点があります。
- 受け取るデータが大きい(動画、高画質の画像、アプリの更新)
- 受け取る回数が多い(自動更新、自動再生、地図の読み込み)
- 送るデータが大きい(写真や動画のアップロード、ビデオ通話)
- 自分が見ていない間も通信が続いている(バックグラウンドの同期)
画面のむこう側では、これらはすべて同じ形をしています。細かく分けられたデータが道を通り、通った分が数えられていく。動画かメッセージかという中身の種類ではなく、通った量が残量を見る手がかりになります。
だから「動画を見ていないのに減った」ときは、見ていない通信を探すのが近道です。何が量を占めているかは ギガは何に一番使われている? で内訳から追えます。
ギガはバイトの仲間。何を数えているのか
ギガという言葉だけが単独で存在するわけではありません。ギガは「10億倍くらい」を表す接頭語で、後ろにつく単位とセットで意味を持ちます。スマホの文脈では、その後ろにバイトが省略されています。
| 表記 | 読み方 | よく見る場面 |
|---|---|---|
| B(バイト) | バイト | 小さな設定やテキスト |
| MB | メガバイト | 写真、音声、Webページ |
| GB | ギガバイト | 動画、アプリ、月のデータ量 |
| Mbps | メガビーピーエス | 通信の速さ |
つまり「20ギガのプラン」は「20ギガバイトぶんのデータをやりとりできる」という意味です。単位の土台になっているバイトとビットの関係は バイトとは で確認できます。ギガは新しい概念ではなく、写真の容量と地続きの話です。
イト
じゃあWi-Fiのときは、別の水筒から飲んでるってこと?
ピコ
そう。家の蛇口から飲んでいる間は、持ち歩く水筒のふたは閉じてる
Wi-Fi中に減りにくいのはどこの話か
ギガとして数えられるのは、モバイル回線を通ったデータです。Wi-Fiにつながっている間、データは家や店のルーターを通ってインターネットへ出ていくため、モバイル回線の残量は基本的に減りません。
「基本的に」と書いたのには理由があります。Wi-Fiの電波が弱いときに自動でモバイル通信へ切り替わる設定があり、本人がWi-Fiのつもりでも回線側が入れ替わっている場合があります。この切り替わりは Wi-Fiとギガはどっちを使ってる? で扱います。
また、テザリング中は事情が逆になります。ノートパソコン側の画面にはWi-Fiのマークが出ていても、その先はスマホのモバイル回線です。この場合はスマホのギガが減っていきます。
速度(Mbps)との違いでつまずきやすい点
ギガの話でいちばんつまずきやすいのが、速度との混同です。ギガは量、Mbpsは速さで、別の物差しです。
- ギガ(GB)は、どれだけ運んだかの合計。水筒から飲んだ量
- Mbpsは、1秒あたりどれだけ通れるかの太さ。ストローの太さ
太いストローで飲めば早く減りますが、それは速さが量を消費したのではなく、同じ時間に多く飲めただけです。速度制限がかかった状態でも、残量が回復するわけではありません。速さの単位そのものは 通信速度の単位Mbps が入口になります。
もうひとつの誤解が、「ギガが足りない」を端末の故障や容量不足と混同することです。実際には、契約上のデータ量の上限に近づいただけで、端末のストレージ(写真の保存場所)とは別の話です。同じGBという表記を使うため、混ざりやすいところです。端末の中でも、作業に使うメモリと保存先のストレージは役割が違います。
見分け方は、その数字が何を指しているかを言い直すことです。「あと3GB使える」は通信の話。「空きが3GBしかない」は保存の話。同じ3GBでも、増やす方法も困る場面も違います。
ミニクイズでギガを言い直す
Q1. 「ギガ」はもともと何の略ですか?
A. ギガバイト(GB)の略で、データ量を表す単位です。
Q2. スマホを1時間開いていたら、その分ギガは減りますか?
A. 時間では決まりません。モバイル回線を通ってデータが行き来した量で減ります。
Q3. ギガが少なくなると、端末の保存容量も減りますか?
A. 別の話です。ギガは通信できるデータ量、保存容量は端末にしまえるデータ量を指します。
LAB WHITEBOARD
自分の言葉で説明してみよう
「ギガがデータ量の単位であること、通信した量の分だけ減ること、速度のMbpsとは別の話であることを説明できるようになる。」を、いまの自分の言葉で一文にしてみてください。途中の説明でも大丈夫です。




