仕組みを知る

DHCPとは?IPアドレスの自動取得とリース・固定IPの違い

DHCPとは、端末へIPアドレスやDNS、ゲートウェイなどの設定を自動で配る仕組みです。Wi-Fiにつないだときに住所が決まる流れや、固定IPとの違いを一つずつ確かめます。

DHCPとは?IPアドレスの自動取得とリース・固定IPの違い

30秒でわかる答え

DHCPは、端末へIPアドレス、DNSサーバー、ゲートウェイなどのネットワーク設定を自動で配る仕組みです。スマホやPCをWi-Fiにつないだとき、手入力しなくても通信できる背景に関係します。

TERM PRIMER

先に知っておく言葉

DHCP
つないだ機器へ、IPアドレスなどの設定を自動で配る仕組みです。
IPアドレス
ネットワーク上の機器やサーバーを見つけるための住所のような番号です。
DNS
人間が読めるドメイン名を、コンピューターが使う住所に変換するしくみです。
ゲートウェイ
自分のネットワークから外へ出るときの出口になる機器です。
固定IP
変わらないように決めて割り当てるIPアドレスです。
MACアドレス
機器の通信部品ごとに割り当てられた識別番号です。同じ機器でも有線と無線では別の番号になります。

ミニワーク:自動取得のメモを作る

自分の端末設定を開き、次の項目を確認してみましょう。

  • IPアドレス: ____
  • DNS: 自動 / 手動 / 分からない
  • ルーターまたはゲートウェイ: ____
  • IP設定: 自動 / 手動

説明例は、「このPCはDHCPでIPアドレスとDNSを受け取り、ルーターを出口にして通信している」です。数字を暗記するより、どの役割の値かを分けて見ます。

ユイ

Wi-FiにつなぐだけでIPアドレスが入るのは、誰が配っているんですか?

ピコ

DHCPという住所配布係が、端末に必要な設定を渡すことが多いよ

マコト

住所、案内所、出口をまとめて受け取る流れとして見よう

「IPアドレスを自動取得」と表示される理由を知ると、つながらない時に端末、ルーター、住所の重複を分けて確認できます。第20話「荷物の宛先はどう決まる?」の住所札を、今回は配布カウンターから見ます。

DHCPとは何を自動設定する仕組みか

家庭ではルーターがDHCPサーバーの役割を持ち、スマホやPCへ家の中で使うIPアドレスを配ることがよくあります。

IPアドレスは通信の宛先を見分ける番号です。基本を先に見るなら IPアドレスとは が近い入口です。DHCPは、その住所を手作業で一台ずつ入れなくても済むようにする配布係です。

たとえでは、ラボの受付が端末へ「あなたはこの部屋番号を使ってください」と札を渡します。実際には、利用できる範囲から重複しにくいアドレスを貸し出し、期限付きで管理する場合があります。

DHCPでIPアドレスを取得する流れ

ピコルート・ラボの住所配布カウンターに、ユイのPCが入ってきました。カウンターは空いている住所札を探し、DNS案内所と出口ゲートの場所も一緒に渡します。

ユイとマコトとピコが、顔のない住所配布カウンターから端末に設定カードが渡る様子を見ている
DHCPは、端末がネットワークへ入るための住所や出口情報を自動で配る係として見られます。

ユイ

IPアドレスだけでなく、DNSや出口の情報も受け取るんですね

ピコ

そう。通信に必要なメモをまとめて渡すから、すぐネットへ出やすくなるんだ

IPv4で最初にアドレスを取得するときの代表的な流れは、次の四つです。

やり取り住所配布カウンターで考えると
Discover利用できる設定を尋ねる
Offer使えるアドレスなどの提案を受ける
Requestその提案を選んで要求する
ACK割当ての確認を受ける

最初の提案と最後の確認は別です。これは初回取得の代表例で、更新でも毎回同じ四つを繰り返すとは限りません。

この流れがあるため、家庭では多くの場合、Wi-Fiのパスワードを入れるだけで通信が始まります。実際の設定項目はOSやルーターで違いますが、「自動取得」はDHCPで受け取るイメージです。

IPアドレス・DNS・ゲートウェイを配る役割

DHCPで受け取る代表的な情報は次の通りです。

ユイとマコトとピコが、IPアドレス、DNS、ゲートウェイの設定カードをノートPCに渡す流れを整理している
DHCPで受け取る情報は、端末の住所、名前案内、外へ出る出口に分けて見ると整理しやすくなります。
情報役割
IPアドレス端末自身の住所
サブネット情報同じネットワークの範囲を見分ける
デフォルトゲートウェイ外へ出る出口、多くはルーター
DNSサーバードメイン名をIPアドレスへ案内する係

DNSの役割は DNSとは とつながります。DHCPは、こうした情報をまとめて渡すことで、端末が自分の住所と外へ出る道を知れるようにします。

DHCPのリース・予約と固定IPの違い

DHCPで一定期間アドレスを使う割当ては「リース」と呼ばれます。端末は期限前に更新を試み、更新できれば同じアドレスを続けて使う場合もあります。期限は設定によって違い、毎日必ず番号を変える仕組みではありません。

同じアドレスを使いたい場合でも、DHCPサーバー側で割当てを予約する方法と、端末側へ手動で固定設定する方法は別です。どちらも、ほかの機器のアドレスと重ならないよう管理します。

方法向く場面注意点
DHCPスマホ、PC、タブレットなど普段使い住所が変わる場合がある
固定IPプリンター、NAS、サーバーなど重複しないよう管理する

家庭では、普段使いの端末はDHCP、いつも同じ住所で見つけたい機器は固定または予約設定にすることがあります。機器を見分ける手がかりとして、MACアドレスとは も関係します。

DHCPでつながらないときの注意点

Wi-Fiにはつながったのにネットへ出られない場合、DHCPで必要な情報を受け取れていないことがあります。確認候補は次の通りです。

  • IPアドレスが入っているか
  • 169.254で始まる自動設定の住所になっていないか
  • ルーターのDHCP機能が有効か
  • 同じ住所が重複していないか
  • DNSやゲートウェイが空欄になっていないか
  • 固定IP設定が残っていないか

ルーター側の役割は ルーターの仕組み と合わせると見えます。端末だけを疑わず、住所配布カウンターが動いているかを見るのがポイントです。

ラボメモでは、DHCPは住所案内所の貸し出し係です。端末が入ってくるたびに、空いている住所札、出口ゲート、DNS案内所の場所を渡します。つながらない時は、住所札をもらえていないのか、もらった出口が違うのか、名前案内だけが止まっているのかを分けて確認します。

よくある疑問を確かめる

Q1. DHCPは何をしますか?

A. 端末へIPアドレスやDNS、ゲートウェイなどの設定を自動で配ります。

Q2. DHCPと固定IPは同じですか?

A. 違います。DHCPは自動で受け取り、固定IPは特定の住所を使うように決めます。

Q3. つながらない時に見る場所は?

A. 端末のIP設定、ルーターのDHCP設定、DNSやゲートウェイの値を確認します。

LAB WHITEBOARD

自分の言葉で説明してみよう

「DHCPを、端末へIPアドレスなどを自動配布する仕組みとして理解し、固定IPとの違いやつながらない時の確認場所を説明できるようになる。」を、いまの自分の言葉で一文にしてみてください。途中の説明でも大丈夫です。